整理整頓で快適空間を

几帳面な人達の目に映る片付けが苦手な方々は、良く言えば「羨ましい程におおらか」、「物事に拘らない度量を持つ人達」である半面「粗雑」、「いい加減」、「だらしない」など手厳しいイメージも否めません。使ったアイテムを出しっぱなしだったり、全く違う場所に放り込んでしまったりといった習慣は、第三者と一線を画するプライベートゾーンであれば許容範疇ですが、これが職場や学校、施設となれば、周囲の人達の眉をひそめさせるのみならず、時に無用なトラブルを招き兼ねません。

常に室内が散らかっている人達にその旨を注意したり、片付けを促す指摘をすると「出しっぱなしじゃなく、そこに置いてあるだけだ」といった反論が届くパターンも定番です。勿論半分は咄嗟の言い訳に他なりませんが、半分は当事者にとってはその通りであり、出し入れが面倒、常に手を伸ばせば届くから便利など、本人にとっては大義名分が存在している場合も少なくありません。この利便性最優先も1つの価値観ですが、美観や快適空間とは接点が見当たりません。

ご自身がこの事例の人物と重なると自覚されているのであれば、いきなり片付け実践云々の前に、ご自身特有のこの価値観が、必ずしも全ての場面で受け入れられるとは限らない事実に、まずは目を向けられる事をお薦めします。